養鶏・養豚生産者、関係者の皆さまへ
農場、関連施設に 鳥インフルエンザウイルス、豚熱ウイルスを持ち込まない 広げない 持ち出さない
2023.10
持続可能な日本の養鶏・養豚産業のため、業界全員で防疫対策の基本を徹底しましょう
鳥インフルエンザウイルスは、渡り鳥とともに日本国内へやってきます
2022~23年は、26道県84事例約1,771万羽(図1)の殺処分と、事例数・殺処分羽数とも過去最多でした。発生時期も22年10月~23年4月の7カ月間と長期化しました。野鳥ではカラスからの検出例が多数(約3割)報告されました。鳥インフルエンザウイルスは、渡り鳥のさまざまな飛行経路によりシベリアの繁殖地に集まり、越冬のため日本に飛来することで国内に侵入します。
2023~24シーズンも、昨シーズン同様、渡り鳥とともに日本に侵入する可能性があります
家きん舎は家畜防疫の最後の砦、徹底強化でウイルスの侵入を防ぎましょう
(写真1)開口部の補修の様子
鶏舎の開口部、隙間は補修し野生動物の侵入を防ぎましょう。鶏舎周囲の除草や近隣の水辺の防鳥対策も重要です。
衛生管理区域内専用の靴と鶏舎内用長靴が交差しないよう、スノコなどを設置し物理的に区画を分けることが重要です。
豚熱(CSF)は、九州まで広がっています
平成30年9月9日、岐阜県の養豚農場において、日本では、平成4年以来26年ぶりとなるCSFの発生が確認され、令和5年8月31日までに89事例約37万頭が殺処分されています。令和5年8月30日には、野生イノシシでCSFが未検出だった九州(佐賀県)で初のCSF発生があり、野生イノシシでのCSF検出の有無にかかわらず、防疫対策を徹底することの重要性が示唆されています。ワクチン接種農場でも発生が確認されていますので、飼養衛生管理の徹底をしましょう。
野生イノシシは、34都府県でCSFの陽性事例が確認されています(図1)。
(注意)CSFは、人に感染することはありません。仮に、CSFにかかった豚の肉や内臓を食べても、人体に影響はありません。感染豚の肉が市場に出回ることはありません。
ウイルスを農場に侵入させないことが重要です。
2重の衛生対策で豚舎内へのウイルス侵入を防ぎましょう。
農場での豚熱対策の基本をまとめた資料のほか、事務所や農場で掲示できるポスターも豚熱対策にぜひご活用ください。
(下のリンクよりダウンロードできます)
効果的な防疫資材の利用でウイルスを持ち込まない、広げない、持ち出さない
逆性石けんのアルカリ化で消毒効果の強化
「フィーネナチュラルFNPパウダー」は、水に溶解するとpH12.0以上の強アルカリ溶液となり、高い消毒作用を持ちます。さらに踏み込み消毒槽などの逆性石けんへ添加すると、低温下、有機物混入時もpHの低下を抑え、消毒効果を持続させます。
消石灰の効果を目視で判断
リトアクア
「リトアクア」を散布した消石灰に滴下すると消毒効果の有無をその場で判断できます。石灰の正しい散布時期の判断が可能です。
全農 JACCネット
全農畜産総合情報サイト「JACCネット」では、分かりやすい家畜防疫に関するコンテンツを多数用意しています。農場従業員の方への研修用としてもご利用できますので、ぜひご活用ください。
家畜防疫の取り組み
鳥インフルエンザ
豚熱(CSF)
飼養衛生管理基準ガイドブック(鶏)
飼養衛生管理基準ガイドブック(豚)
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